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業務用の野菜仕入れに活用すべき卸売業者ガイド

東京青果とは

日本全国の業務用野菜卸売業者を紹介
東京青果とは
更新日: 2023年09月06日 公開日: 2024年04月09日

東京青果株式会社は、昭和22年に創業した、野菜や果物の販売を行う老舗の青果販売会社です。青果会社の最大手として、大きなシェアを担っています。
本記事では、東京青果の特徴、青果の取り扱い、販売システムについてご紹介します。

東京青果とは 

東京青果は、大田区にある業者です。青果の卸売業だけでなく、卵や包装資材の卸売などにも手を伸ばしており、大企業だといえるでしょう。
ここでは、東京青果の特徴について解説します。

東京都の青果物専門卸売り会社

東京青果は、「市場流通の活性化を通じて、広く社会に貢献する」を企業理念とする、最大手の青果卸売業者です。生産者と密に連携しながら、安全・安心・新鮮な国産青果を扱っています。
関東圏最大の卸売市場「東京都中央卸売市場大田市場」にて販売をしており、対応エリアは都内です。
「国内生産者・産地・国内外の販売業者・外食業者・加工業者の架け橋となること」「全国の野菜果物の流通活性化を通して日本の食文化の維持と向上に貢献すること」を目的としています。
さらに、日本国産の食材を世界に広めるため、海外でのPR活動にも力を入れています。

果実販売が原点で特産商品の取り扱いも

果実販売を原点とする東京青果が取り扱う果実には、主要なものに加え、珍しい特産果実もあります。例えば、東京青果が取り扱う新潟県産の洋梨「ル・レクチェ」は、出荷量が少ない年もある希少な果実です。
各種果実・野菜が、さまざまな産地から入荷されるため、品揃えの豊富さと物量の多さが東京青果の強みです。
青果業界全体で力を合わせて、日本国民の食育や健康増進に寄与することを目的とする非営利団体、「青果物健康推進協会」にも加盟しています。この協会では「ベジフルセブン」というキャッチフレーズを掲げており、1日に
・ベジ(野菜)を5皿
・フル(果物)を2皿
の計7皿の摂取を推奨しています。ただし、細かい分量にこだわるものではなく、野菜や果物の摂取習慣化を楽しみながら行えるようにする目的があります。

品質と衛生管理を徹底

東京青果では、徹底した品質・衛生管理を実施しています。特に2019年5月より、HACCP(ハサップ)に基づく衛生管理を始めました。
HACCPとは、食品を取り扱う業者が入荷から出荷までの食品取り扱いの全工程において、製品の安全性を確保する取り組みです。異物混入や食中毒菌の汚染など、危害要因が発生しやすい過程を把握し、それらを除去または低減させるための取り扱い工程管理を目的とします。

品質・衛生管理においては、
・Plan 計画
・Do 実行
・Check 評価、再考
・Action 改善
のPDCAサイクルを実行し、各商品の最適な取り扱い方法を更新しています。

品目担当制で生産者との関係を構築

東京青果で扱われる品目には、それぞれに自社社員の担当がついています。この品目担当制は、産地の生産者と末永い良好な関係を築くことが目的です。
青果物は、その品目が持つ特性に自然の力と生産者の力が組み合わさって収穫されるものです。そのため、青果物を取り扱う社員1人1人が、各青果の収穫リズ厶・収穫量が左右されやすい天候や病気の知識を深めることが不可欠といえるでしょう。
品目担当制を設けることで、担当者は生産者とのコミュニケーションを深め、その品目に関してのスペシャリストを目指せます。
営業部門においても、品目別に担当部署が多数存在し、自社内外でも各品目の担当者が分かりやすい状態に整備してあります。

東京青果ホームページで市況が分かる 

東京青果のホームページでは、生産者・購入者共に、商品の流れや価格相場を把握できるように情報共有をしています。

野菜と果実の相場表・入荷数量を毎日掲載

東京青果のホームページでは、野菜と果実の販売値段報告書(相場表)と入荷数量を毎日更新して掲載しています。他にも以下の情報がひと目で分かる、一覧のPDF形式です。

・品目
・産地
・単位
・等級
・高値〜中値〜安値
・市況

市場休業日を除く毎日午前9時半頃に入荷数量、毎日午前10時頃に相場表を更新しており、誰でも閲覧できます。

販促カレンダー・産地カレンダーの公開

東京青果ホームページ内では「販促カレンダー」と「産地カレンダー」を掲載しています。それぞれの特徴は以下の通りです。

①販促カレンダー
販促カレンダーには、各月ごとの
・青果や食品関連の「〇〇の日」
・新着商品情報
・その月の旬のメニュー献立
などが掲載されています。例えば、
・「毎月8日は果物の日」
・「5月25日は宮崎マンゴーの日」
このような「〇〇の日」はスーパーの販促にも使われます。仕入れの参考になるでしょう。
新着の商品情報では、その月に発売を予定している品目の発売日目安が一覧で見られます。

②産地カレンダー
東京青果が取り扱う主要品目において、入荷数量の多い上位の産地別に出回り時期がまとめてあるカレンダーです。以下の品目に細かく分類されています。

・根菜類
・葉茎菜類
・果菜類
・豆科野菜
・土物類
・柑橘類
・りんご・なし
・かき、もも・すもも類
・ぶどう類
・いちご類
・メロン・すいか類

それぞれの品目カレンダーを見ることで、どの産地の青果がどの時期に多く出回るのかを一目で確認できます。

ホームページの情報が充実

東京青果のホームページ上で充実しているのは、数字によるデータ的なものだけではありません。
「セリ人のオススメコーナー」では、その時期ごとのおすすめ青果の特徴についての案内があり、品目についての学びが得られます。
トピックスでは、デビューしたセリ人の紹介やイベントのレポート、生産者の紹介のほか、野菜・果物の概況が閲覧できます。
「野菜・果物の概況」は、営業管理部により更新されているものです。気温や降水量などの気候状況に対して、各品目の出荷時期や収穫量、入荷数量、価格の変動などが前年と比べてどのようなものであったのかの分析が掲載されています。

野菜と果実の展望を毎月公開

青果物の販売見通しがホームページで毎月公開されています。
販売見通しとは、その先1ヶ月の気候変動予測から、各品目の生育状況・出荷量・入荷量・価格の推移予測した情報です。他にもシーズンや連休の動きなどから、人の出入り・購買行動・量販店の動きも含めた動向の情報もまとめられています。産地別の各品目の細かい見込み情報や、特産品の情報も得られます。
販売見通しの公開期間は毎月27日〜翌月17日頃の期間です。ただし、市場の休業スケジュールで、公開のタイミングには多少の前後があります。

設備やシステムの導入

東京青果では、生産者から入荷し卸売市場に出回るまでの青果物が、最適な環境で鮮度を保てるような設備・システムの導入がなされています。
ここでは、青果物の鮮度を守る設備・システム3つの紹介をします。

コールドチェーンを導入

青果物が通る、生産・配送・在庫管理・輸送などの流通過程をサプライチェーンと呼びます。このサプライチェーン上で、冷蔵や冷凍の設備を用いて、各品目の最適な温度管理を行う流通がコールドチェーンです。
青果物は追熟期間を経ることでうまみや甘みが増すものもありますが、基本的には収穫時の鮮度が最もよいとされています。流通過程でいかに品質を劣化させないかが、青果物取り扱いの要です。
東京青果では、低温庫を複数箇所に設置することで、荷受から荷渡しの間にも野菜・果実の鮮度を保てる仕組みが整っています。

荷降ろしの予約システム

卸売市場ではたくさんの生産者と買参人が一気に販売・購入をします。
待ち時間の間に青果物がコールドチェーンから外れたままになると、鮮度が落ちてしまうのです。これを防ぐため、東京青果では荷下ろしの順番予約制度を設けています。
ホームページからE-Parkの予約システムに入り、日付と1時間ごとの予約枠を選び、車種・積載量・品目・車輌ナンバー・連絡先などを入力すると、予約が完了します。

循環型社会への取り組み

青果物の配送は一般的にダンボールで行われますが、東京青果ではプラスチック製の配送専用容器をメーカーと共同開発しています。
このような取り組みは、経費の削減だけではなく、流通社会全体でのゴミを出さない自然環境保全につながります。

まとめ

業界最大手である東京青果株式会社の、青果物取り扱いや広報の取り組みについてご紹介しました。
東京青果は大きな会社ですが、その理念の根源には、生産者と同じように野菜や果実の1つ1つを大切に取り扱うという信念があります。

ベジクルは、創業70年以上の歴史と実績を誇り、全国100社以上の提携パートナー企業と連携しています。
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