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国産野菜・輸入野菜の違いと使い分けるポイントを解説

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国産野菜・輸入野菜の違いと使い分けるポイントを解説
更新日: 2023年09月06日 公開日: 2024年04月09日

「国産野菜は外国産よりも安全なのでは?」という漠然としたイメージを抱いている人は多いのではないでしょうか。今回の記事では、国産と外国産で安全性にどの程度違いがあるのかや、それぞれのメリット・デメリットなどについて解説します。

国産野菜と輸入野菜はそれぞれ特徴がある

たとえば同じスーパーで国産トマトと外国産トマトが並んでいる場合、何を基準に選べばよいのでしょうか。
国産野菜の特徴は、鮮度が高いこと・価格が変動しやすいことなどがあります。一方、外国産野菜の鮮度は国産よりも低いですが、価格変動はあまりなく単価の低いものが多いなどの特徴があります。
同じ種類の野菜でも、国産と外国産の特徴は異なるため、シチュエーションに応じた使い分けが可能です。
国産野菜と輸入野菜の特徴について、次項より詳しく解説します。

国産野菜のメリット・デメリット

まずは、国産野菜の特徴をご説明します。
国産野菜は安心・安全など、よいイメージを持っている人が多いかもしれません。しかしデメリットもあります。メリット・デメリットどちらの面も知っておきましょう。

品質が安定している|メリット

国産の特徴のひとつは、規格の厳しさです。
「色や形などの見た目」「重さ」「病虫害の度合い」「根部の切除の適切さ」「品種固有の形状をどの程度有しているか」など、野菜の種類によって細かく規格基準が設けられています。品質によって、等級の区分もされています。つまり流通している野菜は、ある一定基準をクリアした品質であるということです。
産地から販売店・利用者への配送距離が近いため、鮮度の高さもメリットです。
産地や農家の表示がある野菜も多く、品質面での信頼感や安心感があります。

価格が変動しやすい|デメリット

国産野菜は天候に影響を受けやすいため、価格が変動しやすいことが難点です。
台風や災害規模の大雨・冷夏・日照り続きなどの年は不作になる傾向が高く、家計を圧迫するほどに価格が上がることもあります。
逆に好天が続いても問題が生じます。収穫量が多くなり過ぎ、価格が暴落することがあるからです。家庭や飲食店にとってはメリットになるかもしれませんが、農家にとってはデメリットになる場合があります。
また、品種によっては栽培規模が小さいがゆえに収穫量も少なく、価格が上がりやすい野菜もあります。

輸入野菜のメリット・デメリット

続いて、輸入野菜の特徴をご説明します。
輸入野菜をなんとなく敬遠している人も一定数いるのではないでしょうか。しかし、国産野菜にはないメリットもあります。輸入野菜に関しても、メリット・デメリットの両面があることを理解しておきましょう。

仕入れ価格の変動が少なく安価|メリット

国産野菜よりも比較的安価な点がメリットです。
輸入野菜は、野菜を育てるための広大な土地があり、大量生産が可能です。機械化や賃金の安さも相まって、仕入れ価格が低く抑えられています。
国産野菜と同様、外国の農地でも天候の影響は受けます。しかし、さまざまな国から輸入していることで、ある国が不作でも他国からの輸入量を増やし国内の供給量を調整することが可能です。そのため、基本的には輸入野菜の価格は変動が少ない上に安価なのです。

鮮度が保てない|デメリット

海外から輸入すると、やはり輸送時間がかかるため鮮度が下がることがデメリットです。野菜によっては、ひび割れや変色が生じてしまう場合もあります。
規格は国によって異なるため、品質を重視したい人にとってはその点もデメリットといえます。

マイナスイメージを持たれることがある|デメリット

外国産野菜にマイナスイメージを持っている人もいます。
その要因としては、ポストハーベスト農薬(防カビ剤)が使われていることと、2002年の「中国産冷凍ほうれん草の残留農薬問題」が考えられます。
しかし実際のところ、外国産野菜の安全性は国産と同等です。
2003年、内閣府に食品安全委員会が新設されました。
食品安全委員会は、輸入食品を含むすべての食品に対して農薬の残留基準を定めています。基準値を超えている食品は、食品衛生法に基づき、輸入も販売も禁止されています。
ポストハーベスト農薬は、日本では食品添加物の位置づけです。食品添加物も日本の基準に適合していないものは輸入・販売・使用などが禁止されています。

国産野菜と輸入野菜を使い分けるコツ

市場に出回っている野菜は、国産・外国産問わず、食品衛生法により安全性が認められているものであることをお伝えしました。
それでは、国産野菜と輸入野菜はどのように使い分ければよいのでしょうか。そのコツを3つご紹介します。

店舗のコンセプトによって野菜を選ぶ

仕入れ業者は、店舗に野菜を販売・提案するときに、そのお店のコンセプトを重視します。
国産食材や鮮度にこだわったお店であれば、国産野菜を提案します。
一般的なイメージとしては、国産野菜の方が安全で良質であると思っている人は少なくありません。百貨店や料亭などの高級店や、食育を意識している子育て世帯がターゲットの店舗には、国産をおすすめする方がよいでしょう。
一方、輸入野菜の提案に向いている店舗は、安さ・ボリュームを重視したスーパーマーケットや飲食店です。

冷凍野菜を活用する

冷凍野菜は国産野菜を使用したものもありますが、輸入野菜を冷凍したものも多く市場に出回っています。
ほとんどの冷凍野菜はブランチング加熱処理をしています。ブランチングとは、95℃前後の熱湯や蒸気で8割程度まで加熱調理をすることです。そうすることで、変質や変色を防げます。組織が軟化するため、凍結による組織の破損防止にもなります。冷凍野菜は腐敗の心配がなく保存料は不要のため、輸入野菜に抵抗がある人でも冷凍野菜なら受け入れやすい人もいるでしょう。
急速冷凍された野菜の鮮度は高く、栄養価も生鮮のものとさほど変わりません。野菜の種類によっては、冷凍することで栄養価が上がる種類もあります。
使い勝手もよいため、調理工程を省きたい飲食店や消費者には重宝されます。

国産野菜の価格高騰時に輸入野菜を使う

国産野菜の価格が高騰している際には、普段は国産を使用している飲食店や消費者も、一時的に輸入野菜に切り替える場合があります。
年間通して同じメニューや商品を提供したい店舗にも輸入野菜は適しています。輸入野菜の価格は比較的安価で変動があまりありません。金額面でのコストや入荷量を安定させるための手段として輸入野菜を活用することもおすすめです。

まとめ

国産野菜と輸入野菜のそれぞれの特徴や使い分けのコツなどをご紹介しました。
輸入野菜に漠然とネガティブなイメージを抱いていた人もいるかもしれませんが、輸入野菜の良さもご理解頂けていれば幸いです。
国産野菜と輸入野菜をニーズに応じて使い分け、上手く活用しましょう。

ベジクルは、輸入野菜は市場からでなく、輸入商社と直接取引をしています。余計な中間マージンがなく、大量仕入れをしているため価格が安いという特徴があります。
国産野菜についても、高品質のものを低価格でご提供しております。野菜の仕入れでお困りごとがあれば、ぜひご相談ください。
お問い合わせは、お電話、メール、フォームから24時間受け付けております。

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