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業務用の野菜仕入れに活用すべき卸売業者ガイド

横浜市場センター|首都圏を中心に卸売や加工を行う野菜仕入れ業者

業務用野菜の仕入れ先・首都圏の青果卸売業者
横浜市場センター|首都圏を中心に卸売や加工を行う野菜仕入れ業者
更新日: 2023年09月05日 公開日: 2024年02月02日

横浜市場センターは、首都圏を中心に全国の小売店・惣菜工場などへ野菜を届ける野菜仕入れ業者です。青果の卸売のほか、カット野菜・カットフルーツなどの製造卸売事業を手がけています。

本記事では、横浜市場センターの概要や強み、カット野菜事業についてご紹介します。

横浜市場センターとは|会社概要

横浜市場センター株式会社は、横浜丸中グループの外販事業を担う子会社として、2000年5月1日に創業しました。首都圏を中心に全国の小売店・外食店・中食店・総菜工場などに野菜を届けています。

強力な集荷力と物流設備を持ち、カット工場やパック場も完備している点が特徴です。また、消費者のニーズに沿った商品開発をしたり、独自の産地開発を積極的に進めたりなど、新しい流通の形も提案しています。

3つの市場を活用

横浜市場センターは横浜南部市場に併設されています。そのため、市場と買参人のよいところを兼ね備えていることが大きな強みです。

また、横浜丸中グループでは、横浜南部市場のほかに横浜市中央卸売市場 本場や湘南藤沢地方卸売市場にも拠点を置いています。グループの連携を活かし、青果物の集荷・加工・配送までワンストップで対応します。

日本の農業を変える活動

横浜市場センターは、青果市場における大量の流通を支えるだけでなく個人生産者を含めた小規模な農家に目を向け、その経営を支援しています。

その一例が国産ブロッコリーの導入です。横浜市場センターは契約産地とやりとりするうち、国内でブロッコリーの作付面積が年々増えていることに気づきました。それにもかかわらず、当時横浜市場センターが契約していたコンビニエンスストアでは、輸入品ブロッコリーが多く使われていたのです。

そこで横浜市場センターの業務加工部門は、国産ブロッコリーの業務用化を目指しました。農協系統産地のネットワークを活用して産地を形成し、さらに加工・業務向けの規格や取引方法を整えることで収穫の労力を減らしながら供給を安定化させました。

人を大事する社風

横浜市場センターは人を大事にする会社です。人を大事にし、尊重し合い、働く人が家族に誇れるような会社を目標としています。

人が仕事を作り、その仕事が人を育てます。新たな仕事に挑戦すると、仕事によって人間力が磨かれるでしょう。横浜市場センターはその挑戦と成長を支援しているのです。

横浜市場センターの強み

青果市場の流通を支える横浜市場センターは、さまざまな強みを持っています。

湘南野菜・コールドチェーン・年中無休・JGAP・畑まるごと買いをキーワードとして、5つの強みをご紹介します。

湘南野菜を取り扱っている

横浜市場センターでは、生産者の顔が見える新鮮な青果物として、湘南野菜を取り扱っています。湘南野菜とは、湘南藤沢地方卸売市場に直接出荷される青果物を中心としたブランドです。昭和61年にその出荷推進協議会が発足し、平成6年に湘南野菜ブランドとして商標登録されました。

藤沢市とその隣接地域で栽培され、年々取り扱い高が増えています。レタス・トマトなどの野菜のほか、減農薬レモン・完熟ブルベリーなどの果物も出荷されています。

コールドチェーンを展開している

コールドチェーンとは、産地から卸売市場、小売店まで最適な温度を保ったまま、管理の鎖(チェーン)を切らすことなく流通させる手法です。輸送エリアの拡大や食品廃棄ロス削減にも有効で、物流全般の発展に大きな影響を与えています。

横浜市場センターは、コールドチェーンを全国に先駆けて構築しました。流通加工の各拠点を低温庫にして、低温のまま保管・加工・パックを行い、保冷車で納品します。

流通のどの段階でも鮮度を損なわないよう、温度管理を徹底して青果物の安全を支えています。

一年中休まず対応している

横浜市場センターは、年間を通じて24時間体制で受注・加工・出荷を行い、夜間の受注や時間指定配送などにも対応しています。

近年、受注から納品までの時間は短縮される傾向にあり、外食・中食・業務給食などの業務形態によって求められるサービスもさまざまです。

横浜市場センターではそうしたニーズに応えるために、タブレットによるピッキング管理をはじめとする最新の設備で検品や出荷作業を行い、納品の遅れや欠品が生じないよう取り組んでいます。

JGAP指導員として活動している

GAPとは、Good(適正な)・Agricultual(農業の)・Practices(実践)の頭文字で、よりよい農業への取り組みを意味します。

JGAPは持続可能な農業生産活動のための、日本における農場管理の基準です。一般財団法人日本GAP協会に認証され、農場やJAなどの生産者団体が活用します。

横浜市場センターはJGAP指導員として、JGAPの導入を希望している産地にアドバイスし、労働安全・食品安全・人権福祉など農場経営の取り組みを広く支援しています。

畑まるごと買いを実施している

畑まるごと買いは、横浜市場センターが力を注ぐ取り組みです。小規模な農地が多い日本では、1つの畑から収穫した農作物にばらつきが出てしまいます。

とはいえ、サイズや見た目に問題がある規格外の青果物でも、品質に問題がないならば需要は十分にあります。そこで、規格外品と呼ばれる農作物も含めて畑の野菜すべてを買い取る取り組みが、畑まるごと買いです。

これによって買い取り価格が安定するため、生産者には年間収入が分かりやすくなります。また、農作物の廃棄をなくせることも特徴です。

カット野菜事業部の特徴

外食産業・コンビニエンスストアなどに向けた業務用カット野菜や、スーパー・量販店で販売するサラダやカット済み野菜など、さまざまな分野で近年カット野菜の需要が増えています。

ここでは、横浜市場センターのカット野菜事業部の特徴について解説します。

2015年1月から稼働

横浜市場センターのカット野菜事業部は横浜市磯子区にあり、2015年1月より稼働しています。原料受け入れから加工や出荷までの工程を適切に管理することによって、高品質で安定した価格のカット加工品の製造・販売が可能になりました。

工場内は外気を遮断し、原料の入庫から出荷まで低温管理を徹底しています。また、場内は衛生区域を明確にしており、区域ごとに入室を制限したうえで厳しい衛生管理をしています。

家庭用から工場用まで幅広く展開

スーパー・量販店などの小売店に並ぶ家庭向け商品から、飲食店・工場に向けた業務用まで、カット野菜の需要はさまざまです。横浜市場センターでは、最新鋭の生産設備によってこれらの需要に応えています。

野菜をカット・洗浄したのちにパックする作業も、自社の専用建屋で行います。真空パックやカップへの盛り付けなど、ニーズに応じたさまざまな形態のパッキングが可能です。

HACCP認証取得

HACCPとは、Hazard Analysis and Critical Control Pointの略です。食品関係の事業者が食中毒や異物混入などの危害要因を把握したうえで、食品の安全確保のために行う、衛生管理の手法を指します。

一般的にハサップやハセップと呼ばれ、国際的に推奨されている手法です。横浜市場センターではこのHACCPを取り入れた衛生管理によって、安全な野菜を出荷しています。

そのまま食べられる商品が中心

横浜市場センターでは、ふたを開けてすぐに食べられるカップサラダを多数製造しています。コーンサラダ・温野菜サラダ・ミニトマトとブロッコリーのサラダなど、メニューも豊富です。

一度に消費する量の少ない一人暮らしの方、忙しい子育て世代や高齢の家庭まで、幅広く人気を集めています。健康志向の高まりや家事にかける時間の削減に注目が集まる中、カップサラダの人気は今後ますます高まることが見込まれます。

まとめ

産地の開発から納品までを担っている横浜市場センターは、横浜丸中グループ各社と連携して、青果物の流通を多方面から支えている会社です。

日本の農業活性化を目指し、農業や市場のあり方を見つめながら、これからも成長を続けることでしょう。

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