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業務用の野菜仕入れに活用すべき卸売業者ガイド

弁当屋・テイクアウトにおける野菜仕入れのポイントは?購入場所と管理・調理方法を解説

【全般】野菜の仕入れるための基礎項目をご紹介
弁当屋・テイクアウトにおける野菜仕入れのポイントは?購入場所と管理・調理方法を解説
更新日: 2023年09月06日 公開日: 2024年04月09日

コロナ禍による巣ごもり需要の増加により、弁当屋の売上が伸びたり、飲食店でもテイクアウトをする店舗が増えたりしています。
弁当屋やテイクアウトにおける野菜の仕入れは、どのような点に気を配るべきなのでしょうか。
今回は、弁当屋やテイクアウトにおける野菜仕入れのポイントをご紹介します。

弁当屋の野菜仕入場所

弁当屋の野菜の仕入場所は、主に小売店、市場、卸売業者、生産者の4種類です。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、自社に合った方法で新鮮な野菜を仕入れましょう。
ここからは弁当屋の野菜の各仕入場所について、それぞれの特徴をご紹介します。

小売店

小売店とは、主に八百屋やスーパーなどのことです。
スーパーは購入できる野菜の種類こそ多いものの、一般客がターゲットであるため量が少なく、価格もこの後に紹介する仕入れ先よりも高くなってしまいます。野菜の配送もそもそも行っていないか、行っていても料金が割高になります。
八百屋は店舗によっては弁当屋などの業者を取引先に想定している場合があり、野菜の目利きに信頼のおける八百屋であれば、継続して取引することで効率的な野菜の仕入れが可能になる場合があります。
いずれにしても小売店はメインの仕入れ先ではなく、緊急で食材が必要になったときの補助的な仕入れ先であるのが一般的です。

市場

市場も、重要な仕入先の1つです。
市場では、生産者から直接採れたての野菜を仕入れられます。鮮度の良さ・種類の豊富さ・リーズナブルな価格は、市場の大きなメリットです。生産者からおすすめの野菜、旬の野菜について説明を聞けることも見逃せません。生産者からの情報は、弁当のメニューを決める際の参考になるでしょう。
一方で、市場で品質が高い野菜を安く仕入れるには業者や生産者との関係性が重要であり、誰でも利用しやすい仕入れ先とは言い難い面があります。

卸売業者

卸売業者は、多くの弁当屋がメインとする仕入れ先です。
卸売業者は、生産者と小売業者との中間で販売活動を行います。卸売業者のメリットは、野菜の品質が安定していることと、大量仕入れが可能であることです。
野菜は、天候によって収穫量が上下します。その影響による価格変動を避けるため、卸売業者は大量仕入れ・温度や湿度を管理できる保存設備などで、必要な際に必要な量の供給を可能にしています。
また、卸売業者には365日営業しているところもあるため、仕入れ先の休日を気にせず済む点もメリットといえるでしょう。

生産者

生産者から直接、仕入れる方法もあります。知り合いの生産者がいる場合や、契約してくれる生産者がいる場合に有効な方法です。
生産者から仕入れるメリットは、交渉力や目利き力があれば安く仕入れられることです。生産者と直接コミュニケーションが取れ、食材に対する安心感も大きくなります。
また弁当屋の中には、自らが生産者となって弁当の食材にするケースもあります。
契約農家の野菜や自らが育てた野菜を使うことは、弁当へのこだわりをアピールできますが、それだけ労力のかかる方法でもあります。

野菜調達のポイント

弁当屋やテイクアウトを扱う飲食店が野菜を仕入れる場合は、以下のポイントを意識しましょう。

・品質と価格のバランスを取る
・販売数を予測する
・発注方法を使い分ける
・発注費用だけではなく在庫維持費用も意識する

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

品質と価格のバランスを取る

飲食店の適正原価率は30%、中でも弁当屋は35〜45%が原価率として適正と言われています。原価率を35%にするにはコスト対策を絶えず行っていく必要がありますし、45%なら常に一定の売上がなければ経営は困難です。
どういった顧客をターゲットに設定するかで、仕入れる野菜の価格と品質のバランスは変化します。

販売数を予測する

販売数を予測して、野菜を仕入れるようにしましょう。販売数より遥かに多い野菜を仕入れると、その分無駄なコストが増えて利益が減る恐れがあります。
日々の売上や過去の売上を参考にすると、販売数が予測しやすくなります。弁当の種類別の売上データや、時間や時期ごとの販売個数の変化は常にチェックし、より精度の高い販売数予測を立てましょう。

発注方法を使い分ける

発注方法を使い分けることもポイントです。発注方法の使い分けとは、具体的には定量発注と定期発注の使い分けのことです。
定量発注とは一定量を毎回発注すること、定期発注とは一定期間ごとに発注することを指します。どちらかのみの発注にしてしまうと、予測する販売数に応じて野菜を仕入れしにくくなったり、急にまとめての注文が入った時に対応しにくくなります。
定量発注と定期発注を使い分け、効率よく仕入れましょう。

発注費用だけでなく在庫維持費用も意識する

発注費用だけではなく、在庫維持費用も意識しましょう。
例えば、冷蔵庫での保管が必要な野菜を仕入れると冷蔵庫の電気代がかかり、冷蔵庫内の食材保管スペースを確保しなければなりません。
利益を計算する際には、在庫維持費用と発注費用をコストとして計算しましょう。

野菜の管理と調理の注意点

野菜は適切に管理して調理しなければ、傷んだり食中毒の原因になったりします。安全で新鮮な野菜を提供するためにも、野菜の管理と調理では以下の点にご注意ください。

・管理方法は野菜ごとに異なる
・食材の衛生管理を徹底する
・製造時に衛生規範を守る

それぞれの注意点について詳しく解説します。

管理方法は野菜ごとで異なる

1つ目の注意点は、管理方法が野菜ごとに異なることです。
野菜の最適な保存方法は、冷蔵なのか、冷凍なのか、常温なのか種類によって異なります。例えば、きゅうりは5℃以下で保管すると低温障害を起こし、なすも7℃以下の保存は低温障害になります。そのため、冷蔵庫で保管する際は、野菜の種類に合わせて適切に温度管理をして傷まないようにしなければなりません。
また、保管場所を定期的に掃除して清潔に保つことも大切です。掃除する日や曜日を決めて定期的に掃除をし、常に清潔を保ちましょう。

食材の衛生管理を徹底する

衛生管理を徹底することも重要です。衛生管理が適切にできていないと野菜が傷みやすくなったり、食中毒などの原因になったりします。
弁当屋を経営する際やテイクアウトを販売する際は、食材はもちろん、弁当の容器、廃棄物、排水まで徹底した衛生管理を行いましょう。定期的な清掃はもちろん、使用する調理器具も常に衛生を保ってください。

製造時に衛生規範を守る

衛生規範を守ることも大切です。
衛生規範とは、弁当の製造時に食中毒の原因となりやすい食材を対象に、厚生労働省が作成した衛生的な食品の取り扱いに関する目安のことです。
弁当屋では、以下の衛生規範を守りましょう。

(8) 弁当の調製
① 弁当の主食と副食は、調理パン等を除き、それぞれ別の容器に入れることが望ましい。なお、主食と副食を同一容器に入れる場合は、主食も放冷後盛り付けすること。
② 次の食品は、6月から10月までの間、副食として供さないことが望ましい。但し、盛り付け終了後、4時間以内に販売されるものにあっては、この限りでない。ア サラダイ 卵焼ウ 切身のハム及びソーセージエ 生鮮魚介類の刺身

引用先:厚生労働省「弁当及びそうざいの衛生規範について

このように、食材によって提供が制限されていたり、販売までの時間が明確に定められています。必ず衛生規範について正確に理解し、違反しないようにご注意ください。

テイクアウト調理時の野菜の取り扱い

テイクアウト調理時にも、野菜の取り扱いに十分な注意が必要です。
特にテイクアウト調理師に注意すべき野菜の取り扱いは、以下の通りです。

・生野菜の使用
・すぐ食べるように呼びかける

それぞれの注意点について詳しく解説します。

生野菜使用に注意

テイクアウト時には、生野菜を使用する際に注意が必要です。特に、生野菜をそのまま入れることは避けてください。温かい惣菜と一緒に入れると、生野菜が傷む恐れがあります。
野菜を使用したい場合には、洗浄消毒をして他の食材と容器を分けます。サラダなどに生野菜を使いたい場合は、カット野菜の使用が望ましいです。野菜は包丁を入れると褐色に変化してしまうからです。

すぐ食べるように呼びかける

すぐ食べるように呼びかけることも大切です。
時間の経過とともに、野菜は傷みます。野菜に限らず、テイクアウトした弁当を常温で何時間も放置してしまうと、食中毒の原因になります。
口頭による呼びかけやシールなどですぐに食べるようにアピールして、時間の経過による野菜の傷みを防ぎましょう。

まとめ

製造から食べてもらうまでに時間の空きやすい弁当やテイクアウトでは、野菜の取り扱いに十分な注意が必要です。
販売数を予測して無駄なコストを削減したり、安全に提供するために業務用カット野菜を使用するなど、適切に野菜を使用して安全な弁当を提供しましょう。

ベジクルは、8,000以上の店舗が利用している、創業75年を超える老舗ベンチャー八百屋です。産地直送の新鮮な野菜をスピード配送しており、午後の注文もスマホ注文で対応できます。新鮮な生野菜だけではなく、カット野菜も取り扱っているため、弁当屋やテイクアウトでの野菜の仕入れに最適です。
弁当・テイクアウト目的での業務用野菜の仕入れにお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。
お問い合わせは、お電話、メール、フォームから24時間受け付けております。

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